窒素パージによる酸素阻害除去
UVLED照射器を使ったUV硬化でよく問題になるのは表面のタックの問題です。
深部は硬化しているのに表面だけが乾いていない状態です。
これは酸素阻害が原因とされています。
酸素阻害を防ぐ方法はとにかく硬化するときに酸素に触れないようにすればいいわけです。
一般的に使われているのは窒素をBOX内に充填して、その上からUV照射する方法です。
バッチ式といわれている方法です。
この方法ではBOXに入れていたサンプルを外に出すときに同時に窒素も散ってしまいます。
ですから新たなサンプルを入れた後に再び窒素を入れていく工程が取られます。
つまり1回の照射に時間がかかります。
当社のお客様で図のようにUVLED照射器の下に窒素の噴射ノズルを両サイドに取り付けた例があります。
これは、照射器が長尺方向に進んでその下のサンプルをUV硬化させていく方法です。
UVLED照射器の下のノズルから窒素を出しながらUV硬化させるので、UV硬化中は酸素と触れ合わずに硬化することができ、酸素阻害をなくしています。
平らなサンプルならこの方法でも有効な酸素阻害対策になるようです。